8月14日、午前11時。
帰省してきた家族連れが、スマホを見ながら店の前に立っています。
「営業中って出てるのに、閉まってるね」
そのまま、隣の店に入っていく。
実は、この日の損失は、その1組だけでは終わりません。
この記事でわかること
- お盆の営業時間を放置すると、9月まで影響が残る理由
- 営業時間の正確さが、いまGoogleマップの順位に効いていること
- 「特別営業時間」と「臨時休業」の、決められた使い分け
- お盆前に済ませておく、3つの設定
閉まっていた日の損失は、その日で終わりません
お盆に休むこと自体は、まったく問題ありません。問題になるのは、休むことをGoogleに伝え忘れることです。
Googleマップに「営業中」と表示されたまま閉まっていると、次の3つが同時に起こります。
| 起きること | いつまで響くか |
|---|---|
| 来店したお客様が入れず、隣の店に流れる | その日だけ |
| 「営業中と書いてあったのに閉まっていた」というクチコミが付く | ずっと残る |
| 「営業時間が違う」という情報修正の提案が第三者から入る | 数週間 |
いちばん怖いのは2番目です。空振りで帰ったお客様の不満は、たいてい星1つか2つのクチコミになって残ります。しかも「サービスが悪かった」ではなく「情報が間違っていた」という理由で付くので、返信で挽回するのがとても難しい。
1日の休みが、1件の低評価に変わる。お盆の3日間で数組が空振りすれば、その年ずっと平均評価が下がったままになります。設定を変えるのにかかる時間は、3分ほどです。
営業時間は、いま順位に効いています
ここは、ほとんどのMEOの解説記事が触れていない部分です。営業時間の設定は、「お客様への案内」であると同時にランキングの材料にもなっています。
海外のローカル検索専門会社Whitesparkが毎年公開しているローカル検索ランキング要因の調査(2026年版)では、次のようになっています。
| 要因 | 2026年版の順位 |
|---|---|
| 検索された時点で営業中かどうか | 全体5位 |
| Googleビジネスプロフィールに正確な営業時間が設定されているか | 21位(前回85位から64位上昇) |
とくに1行目です。検索されたその瞬間に営業しているかどうかで、地図上の表示のされ方が変わります。閉店の1時間ほど前から順位が下がり始める、という報告もあります。
「近くの整体院」とスマホで検索する人は、いま行ける店を探しています。Googleもそれを分かっていて、いま開いている店を優先して見せている、ということです。
2行目の上昇幅も見逃せません。前回の調査では85位で、ほとんど気にされていなかった項目が、21位まで上がっています。営業時間の正確さは、年々重く見られるようになっています。
「特別営業時間」と「臨時休業」は、使い分けが決まっています
ここを混同している店舗が非常に多いところです。Googleのヘルプでは、次のように分けられています。
| 特別営業時間 | 臨時休業 | |
|---|---|---|
| 使う場面 | 一時的な時間変更/連続6日以内の休み | 7日以上続けて休むとき |
| お盆の使い分け | 8月13日〜16日の休み → こちら | お盆では通常使わない |
| 設定の単位 | 日付ごと。1件につき24時間以内 | 期間で指定 |
お盆の休みはたいてい3日から5日なので、使うのは「特別営業時間」のほうです。ここで臨時休業を選んでしまうと、休業マークが強く出て、営業を再開したあとの戻し忘れにも繋がります。
もうひとつ。Googleは「通常の営業時間と変わらない祝休日でも、念のため特別営業時間を設定する」ことを案内しています。お盆も通常どおり営業する店舗ほど、これをやっておく価値があります。「この日は開いています」と明示されている店は、お客様が安心して向かえます。
視点を変えてみてください:特別営業時間は「休むことを伝える機能」だと思われがちです。ですが実際は、「開いていることを伝える機能」でもあります。近江八幡市や長浜市のように、お盆に人が動く地域では、こちらのほうが効きます。
お盆前にやることは、3つだけです
1. 8月13日から16日の予定を、日付ごとに入れる
Googleビジネスプロフィールの管理画面から「営業時間」→「特別営業時間」を開き、休む日・時間を変える日を1日ずつ登録します。休む日は「終日休業」にします。短縮営業の日は、その日の時間を入れます。
ここで大事なのは、通常どおり営業する日も入れておくことです。13日は休み、14日は11時から15時まで、15日と16日は通常営業。この形で全部埋めます。
2. 電話が繋がらない日は、その旨を投稿で出す
営業時間の設定だけでは、「電話は繋がるのか」「予約は受け付けているのか」までは伝わりません。休みの前日までに、Googleビジネスプロフィールの投稿で一言出しておきます。
「8月13日〜15日は休業いたします。16日から通常営業です。ご予約はホームページから承っています」——この程度で十分です。
3. ホームページ・SNSの表記と揃える
ここが、いちばん抜けやすいところです。Googleビジネスプロフィールだけ直して、ホームページのお知らせが去年のままになっている。あるいはSNSには書いたけれど、Googleは触っていない。
お客様は1か所しか見ません。そして見た場所が古かったときに、空振りが起きます。3か所そろえて、はじめて設定したことになります。
休んだ週に数字が落ちても、慌てないでください
これは意外と知られていないので、先にお伝えしておきます。
お盆の休みを正しく設定すると、その期間はマップでの表示回数が落ちます。先ほどの「検索時に営業中かどうか」が効いているので、当然のことです。
お盆明けに管理画面を開いて、グラフが下がっているのを見て「順位が落ちた」「何かペナルティを受けたのでは」と焦る店舗オーナーの方がいらっしゃいます。ですが、それは設定が正しく働いている証拠です。
ここで慌てて別の対策を始めてしまうと、本来やらなくてよかった作業に9月をまるごと使うことになります。休んだ週の落ち込みは、翌週戻ります。比べるなら、前の週ではなく前年の同じ時期と比べてください。
まとめ
お盆に休むことは、まったく問題ありません。伝え忘れることだけが問題です。
営業時間の設定は「お客様への親切」だと思われがちですが、いまは順位そのものに関わる項目になっています。検索されたその瞬間に開いているかどうかが全体5位、正確な営業時間の設定が21位。しかも後者は、前回から64位も上がっています。
そして、この設定は「休むことを伝える機能」ではなく「開いていることを伝える機能」だと考えてみてください。お盆も営業される店舗こそ、13日から16日を1日ずつ埋めておく価値があります。
作業は3分で終わります。デジタルが苦手でも大丈夫です。まずは今日、管理画面を開いて13日の欄だけでも入れてみてください。
守山市や近江八幡市の店舗さんでも、お盆前の設定を毎年の恒例にしたことで、空振り来店による低評価がなくなった例があります。Googleビジネスプロフィールとホームページの表記がずれていないか不安なときは、自社だけで判断せず、一度まとめて見直してみることをおすすめします。
出典・参考(最終確認:2026年8月3日)
※ランキング要因の調査は海外の専門家アンケートに基づくもので、日本国内の同等調査は確認できていません。設定画面の名称や仕様は変更される場合があります。反映までにかかる時間についてはGoogleから明確な公表がないため、余裕をもって設定されることをおすすめします。
