「ホームページから問い合わせが来ない理由7選」——検索すると、こういう記事がずらりと並びます。
スマホ対応、更新頻度、SEO、ボタンの位置。書いてあることは、どれも間違っていません。
実は、それを上から順に試すやり方が、いちばん時間とお金を溶かします。
なぜなら、原因を数える前に、やるべきことがあるからです。
この記事でわかること
- 「原因7選」を上から潰してはいけない理由
- 問い合わせが来ない状態を、最初に2つに分ける方法
- 分けたあと、それぞれで打つ手がまったく逆になること
- 自分で直せることと、業者に頼むことの線引き
ホームページを持っていることは、もう差別化になりません
先に、前提をひとつ。
総務省の通信利用動向調査(2022年8月末時点・2,422企業が対象)では、企業のホームページ開設率は91.8%でした。ほぼ全社が持っている状態です。
つまり、いまホームページに求められているのは「あること」ではありません。「あるうえで、選ばれること」です。ここが変わったのに、対策のほうが「作るときの話」で止まっているケースが多く見られます。
「原因7選」を上から潰すと、時間だけが減ります
問い合わせが来ないとき、多くの方がこうします。
記事に書いてある原因を上から順に試す。スマホで見やすくして、ブログを書き始めて、ボタンの色を変えて、写真を差し替える。
これが、いちばんもったいないやり方です。
理由は単純で、7つのうち6つは、いまのあなたのサイトには関係がないからです。関係のない6つを直しても、数字は動きません。動かないので「ホームページは効果がない」という結論になってしまう。
ここが分かれ目です。原因を「数える」のではなく、「絞る」。そのために、最初にたった1回だけ、状態を2つに分けます。
まず、この2つに分けてください
問い合わせが来ない状態は、必ずどちらかです。
| ① 見られていない | ② 見られているのに、選ばれない | |
|---|---|---|
| 症状 | そもそも人が来ていない | 人は来るが、問い合わせで止まる |
| 問題の場所 | サイトの外(検索・地図・広告) | サイトの中(内容・速度・導線) |
| 打つ手 | 見つけてもらう仕組みを作る | いまの訪問者を取りこぼさない |
| デザインの改修 | ほぼ意味がない | 効くことがある |
大事なのは最後の行です。①の状態でデザインを作り直しても、見る人がいないので何も変わりません。それでも「デザインが古いからでは」と言われて、作り直してしまう。これが、いちばん多い失敗です。
どちらか調べる方法
Googleアナリティクスか、サーバーの管理画面で1か月の訪問者数を見てください。それだけです。
さぽマケが滋賀県内で見てきた範囲では、月の訪問者が100人に届いていない場合、ほぼ①です。問い合わせが月に1件あるかないか、という水準になります。この状態で中身を磨いても、成果にはつながりにくい傾向があります。
逆に月に数百人以上来ているのに問い合わせがゼロなら、②です。人は来ています。止まっているのは、サイトの中です。
数字の見方が分からない場合は、そこで手を止めて構いません。そこを飛ばして改修に進むほうが、はるかに損をします。
①「見られていない」ときにやること
やることは、サイトの外側です。
- Googleビジネスプロフィールを整える。栗東市や甲賀市のように商圏が地元中心の業種では、検索よりも先に地図で見つかることが多くあります
- ページを増やす前に、既存ページの中身を具体的にする。「〇〇市 △△」で探している人の言葉が、1文字も入っていないサイトが少なくありません
- 短期で数字が要るなら広告を検討する。ただし、来た人が止まるサイトに広告を当てると、費用だけが出ていきます
この段階では、デザインの改修は後回しで構いません。順番を守るだけで、無駄な出費が減ります。
②「選ばれない」ときにやること
ここで初めて、サイトの中を見ます。ただし、見る順番があります。
1. 表示速度
デザインより先に、開くまでの時間です。
Deloitte DigitalとGoogleが2019年10〜11月に欧米37ブランドを対象に行った調査では、表示を0.1秒速くしただけで、小売サイトのコンバージョン率が8.4%、旅行サイトで10.1%改善したと報告されています。0.1秒です。
海外の調査なので日本にそのまま当てはまるとは限りませんが、「重いサイトは、中身を読まれる前に閉じられる」という構造は共通です。写真が重いだけで遅くなっているケースは、実際によくあります。
2. 問い合わせフォームの項目数
入力欄が多いフォームは、それだけで離脱を生みます。本当に必要な項目だけに削ってください。会社名・ふりがな・住所・郵便番号——最初の問い合わせに、それは要りますか。
3. 電話をかけられる状態か
スマホで見たときに、電話番号がタップできない。これも今なお多く見かけます。東近江市の工務店さんのように、電話が主な問い合わせ手段の業種では、ここが最優先です。
4. 最後にデザイン
ここまで直して、それでも動かないときにデザインを考えます。デザインが無意味なのではなく、順番が最後だということです。
自分で直せること、業者に頼むこと
全部を業者に出す必要はありません。線引きはこうです。
| 自分でできること | 頼んだほうが早いこと |
|---|---|
| 写真を軽くする・差し替える | 表示速度の原因の特定 |
| フォームの項目を減らす | アクセス解析の設置と読み方の設計 |
| 営業時間・料金の情報を新しくする | ①か②かの判定と、改善の順番決め |
| Googleビジネスプロフィールの更新 | サイト構成そのものの見直し |
左側は、今日から手をつけられます。デジタルが苦手でも大丈夫です。写真を差し替えるだけでも、速度は変わります。
右側は、判断を間違えると出費が無駄になる部分です。とくに「①か②か」の判定は、ここを外すと、そのあとの改修がすべて的外れになります。
まとめ
問い合わせが来ないとき、原因は7つもありません。あなたのサイトに当てはまるのは、たいてい1つか2つです。
だから、探す前に分けてください。見られていないのか、見られているのに選ばれないのか。この2つは症状が同じでも、打つ手がまったく逆になります。
そして、「デザインを新しくする」ではなく「順番を間違えない」——これだけで、使わずに済むお金がかなりあります。
今日やることは1つです。1か月の訪問者数を見てください。それが100人に届いていないなら、サイトの中はまだ触らなくて構いません。
栗東市や東近江市の事業者さんでも、作り直す前に順番を整理しただけで、問い合わせが動き始めた例があります。いまのサイトが①なのか②なのか判断がつかないときは、自社だけで決めず、一度アクセスの数字から見直してみることをおすすめします。
出典・参考(最終確認:2026年8月5日)
- 総務省「令和4年通信利用動向調査」(企業編)
- Think with Google × Deloitte Digital「Milliseconds Make Millions」(2019年10〜11月/欧米37ブランド)
※表示速度の調査は欧米のブランドを対象としたもので、日本国内の同等調査は確認できていません。訪問者数100人という目安は、さぽマケが滋賀県内で支援してきた範囲での経験則であり、業種・商圏によって適正値は変わります。
